しばらくぶりなブログとなりました。日々いろいろなことがありますが、みなさま、健やかにお過ごしでしょうか。
先日、六本木ヒルズにある森美術館へ。10月下旬まで開催されている「塩田千春展:魂がふるえる」を鑑賞してきました。入り口から圧巻の作品「どこへ向かって」。アイキャッチ画像はその作品です。
美しくて繊細で、思わず携帯の待ち受け画面にもこの画像を設定してしまいました。銀座sixのインスタレーションでも「6つの船」とと題して吹き抜け部分に現在彼女の作品が展示されています。この森美術館の展示期間と連動をしてるようです。
会場に入ると圧巻の赤の世界、黒の世界、「群」であり繊細、そのインスタレーションの迫力はものすごいのですが、途中にあるパフォーマンスの映像もすごい、というかおどろおどろしい。。。まさに命を削っているかのような作品の数々。永遠に泥を自分に掛け続けたり、牛の皮を剥いでその骨を並べていたいり。。。文字で書くと微妙ですが、その映像に見入ってしまう。
自分の中の何かがザワザワ、ざわざわとしてきます。まさに「魂がふるえる」、このタイトルのインパクトもすごい。人が抱えるどうしようもない「うわ~~っ」とした思いや感情を表現しているような、その視覚化できることがアーティストなのですよね。それに共感したり、恐怖を感じたり、おののいたり。。。受け止めるものはさまざまに思います。
430個ものトランク 下から見上げるとこんな感じ
第三の皮膚は居住空間
大作の合間に、短くまとめられた彼女の言葉があるのですが、印象的だったのはこちらの窓がたっくさんの作品の前に(確か)、「第一の皮膚は人の皮膚、衣服が第二の皮膚、だとしたら第三の皮膚は居住空間。人間のからだを囲む壁やドアや窓ではないか。」ご本人はベルリン在住ということもあり、この考えはドイツ発祥の建築生物学「バウビオロギー」という学問からきているのかも、ということを後から知りました。
そしてこの展示が決まったのちにご自身の病の再発が発覚したということも書かれていました。開催が決定してから展示は2年後、、、その自分の内へと問い詰める感覚は平常なものではなかったのだとその作品の端々からも匂いたちます。
舞台装飾も数多く手がけられていて、その一角も見ごたえがあり独特な世界観です。一度観に行ってみたい!その作品で誰のものかがわかる、というのはオンリーワンとなっている証しですね。
2019年に見に行ってよかった、記憶に残る展示のひとつです。すでに終盤、10月に入ると混雑してくるのではないかと予想されます。どうぞお早目に。
「塩田千春展:魂がふるえる」
六本木ヒルズ 森美術館
https://www.mori.art.museum/jp/index.html
会期:~2019年10月27日まで
コメントを残す